風情のない?サルスベリ

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「なんてぇ〜風情のない花なんだ。」

この一言が今も頭に蘇る。
2017年の夏。

かれこれ15年も前。近所の飲み屋さんの偏屈なマスターは髭面でいつだって強面で難しい事を話すからファンも多く、敵も多かった。(卵焼きに興味の無い私ですが、そこの卵焼きは大好きだった。)

そんなマスターが夏の花を指して言ったこの一言に、私は一生囚われているのです。それが一行目の一言。

「なんてぇ〜風情のない花なんだ。」
「‥暑苦しい。」

なんの事でしょう?
どの花よ?

正解は、「百日紅」(サルスベリ)の花。

名前の由来はツルツルとした幹。木登り上手な猿でさえも百日紅を登るときにはツルリーンと手を滑らせてしまう。(実際に猿たち、決して滑ったりしないらしい。)

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耐寒性もあり、必要以上に大きくならないから庭や公園、道路の三角州に植えられているこの別名「暑苦しい」花には、白やピンク、赤に近いピンクなどのバリエーションがあります。

真夏に、桜が満開になるかのように花が咲くから‥暑苦しいのでしょう。か??

どうでしょう。
皆さんはその意見に賛成か、それとも反対か。

毎年この時期、百日紅が咲く頃に思い出すこの論議。

名前は素敵なのに。
なんだかね‥猿だの、暑苦しいだの、ちょっとかわいそうに‥って思ってしまう私は、未だにこの答えが出せずにいます。

今年の夏も答えを出せず。
来年に持ち越し。

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岩尾 真紀 (マリキータ東京フローリスト)

投稿者: 岩尾 真紀 (マリキータ東京フローリスト)

東京を拠点に活動する花屋/フラワーコーディネーター。主に企業のプロモーションや、広告、パーティー、レセプション装花や空間コーディネートを提案。1級フラワー装飾技能士、いけばな草月流師範、グリーンアドバイザー。美味しいもの、美しい物が大好きな人々があつまる"羽根木の森サロン"では定期的にお料理教室×花レッスンの五感で楽しむマリキータレッスンを開催。当サイトでの版絵は岩下加奈子(Mariquita)が担当。