雨水。立春から数えて15日ほど。寒さがほんの少し和らいで、降る雪が雨へと変わり、氷が溶け出すころのことをいいます。
それにしても雨水とは、雪が雨に、氷が水にと、あまりにもストレートな自然描写。立春と啓蟄に挟まれているからなのか、その命名にも、はるか昔、どのようないきさつがあったのか、ちょっと興味がわくところです。
雪に代わって、しっとりした春の雨が降り始め、冷たく凍り付いていた土を徐々に潤していく。土の中で眠っていた動物たちが目覚めていくとき、きっとこの雨音が心地よく響くのではないでしょうか。
もうすぐだよ、もうすぐだよ。
実は春告鳥と言われるうぐいすが泣くのも、この頃ですが、「早春賦」という歌はこんな歌詞ではじまります。
春は名のみの 風の寒さや
谷のうぐいす 歌は思えど
時にあらずと 声もたてず
時にあらずと 声もたてず
ひと雨ごとに暖かくなって、うぐいすが鳴き始めるのも、もうすぐです。