雪が雨に、氷が水に

yukidoke

雨水。立春から数えて15日ほど。寒さがほんの少し和らいで、降る雪が雨へと変わり、氷が溶け出すころのことをいいます。

それにしても雨水とは、雪が雨に、氷が水にと、あまりにもストレートな自然描写。立春と啓蟄に挟まれているからなのか、その命名にも、はるか昔、どのようないきさつがあったのか、ちょっと興味がわくところです。

雪に代わって、しっとりした春の雨が降り始め、冷たく凍り付いていた土を徐々に潤していく。土の中で眠っていた動物たちが目覚めていくとき、きっとこの雨音が心地よく響くのではないでしょうか。

もうすぐだよ、もうすぐだよ。

実は春告鳥と言われるうぐいすが泣くのも、この頃ですが、「早春賦」という歌はこんな歌詞ではじまります。

春は名のみの 風の寒さや
谷のうぐいす 歌は思えど
時にあらずと 声もたてず
時にあらずと 声もたてず

ひと雨ごとに暖かくなって、うぐいすが鳴き始めるのも、もうすぐです。

投稿者: 望月 恭子 (季節のあるきかた編集部)

出版社勤務、フリーエディターを経て、出版・広告の企画・制作会社を設立、昨年創立25周年を迎えた。食品、美容、ファッションなど女性や生活に関わるテーマを幅広く扱う。編集を手がけた書籍、ムック本は40冊を越える。現在、専門学校で若い世代にマーケティングの基本などを教えている。