啓蟄 ~目で見て楽しむ春

啓蟄カバー

3月に入り、少しずつ少しずつ、たとえば日溜まりの温もりに、たとえば木々のつぼみの膨らみに、春めいてきているのを感じるころになりました。

啓蟄(けいちつ)とは、地中で冬ごもりをしていた虫たちが、早春の光を浴びて温もった土を啓き(ひらき)、這い出してくる、という意味。72候は、第7候:巣ごもりの虫 戸を開く、第8候:桃 始めて咲く、第9候:菜虫 蝶となる。
虫とはいっても、この場合はいわゆる昆虫だけではなく、蛇や蛙、蜥蜴など、土に潜んで冬を過ごすさまざまな生き物を指すのだそうです。
虫は苦手、蛇や蛙はもっと苦手でも、みんなが春を感じてもぞもぞと出てくる様はちょっと愛おしい感じがします。
光の春、風の春を経て、いよいよ目で見て楽しむ春の本格化です。