五月五日の背くらべ

koinobori

夏のはじまりの時期で、春分と夏至のちょうど中間にあたります。まさに新緑の季節で、九州では麦が穂を出し、北海道では馬鈴薯や豆の種まきが始まります。

実は夏と言っても、このあと梅雨を過ごさなければ、本格的な夏はやってきません。それでもゴールデンウィークの終わりにあたる立夏の頃は、湿度も低く、風もさわやか、まさにお出かけにぴったりの頃と言えそうです。

今年の立夏は5月5日、端午の節句と重なります。

柱のきずは おととしの
五月五日の 背くらべ
粽(ちまき)たべたべ 兄さんが
計ってくれた 背のたけ
きのうくらべりゃ 何(なん)のこと
やっと羽織の 紐のたけ

童謡の「背くらべ」は、まさに端午の節句の様子が歌われています。

甍(いらか)の波と 雲の波
重なる波の 中空(なかぞら)を
橘(たちばな)かおる 朝風に
高く泳ぐや 鯉のぼり

同じく童謡の「こいのぼり」と合わせて聞くと、日本の立夏の風景が目に浮かぶことでしょう。

投稿者: 望月 恭子 (季節のあるきかた編集部)

出版社勤務、フリーエディターを経て、出版・広告の企画・制作会社を設立、昨年創立25周年を迎えた。食品、美容、ファッションなど女性や生活に関わるテーマを幅広く扱う。編集を手がけた書籍、ムック本は40冊を越える。現在、専門学校で若い世代にマーケティングの基本などを教えている。