コブシの花にウキウキ

版絵 岩下加奈子
版絵 岩下加奈子

普段は出不精でも、お出かけするのが億劫ではなくなる頃。
和菓子でも、洋菓子でも、お洋服だって雑誌の紙面だってピンク色がひときわ輝く季節がやってきます。

ソメイヨシノの開花を思い、心ウキウキ
桜スポット近くの和菓子屋さんで桜餅を見てウキウキ
シャンパンのロゼを囲むグループを見て「ウキウキだね〜」と思い、菜の花満開の花壇を眺め運転‥ため息混じりに、はぁ〜ウキウキ。

ウキウキを漢字で書くと「浮き浮き」で、
意味は「胸が弾む、心踊る、嬉しさのあまり落ち着いていられない」と。

陽気だけでこんなに幸せになれるのであれば、南国の人々が穏やかで大らかなのが理解できます。だって寒いとそれだけで気持ちが閉鎖的になってしまいますものね。

さて、お天気にも恵まれた2017年の春分の日。
ソメイヨシノの蕾を見ながら、まだあと1週間は掛かるな‥と目で木々をチェックしていると、衝撃的に華やかで大輪の白い花びらが目に入った人も多いのではないでしょうか?

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その名は「コブシ」

毛むくじゃらの蕾が開くと、ウサギの耳みたいな白い花びらが 手のひらを広げたみたいに咲く“辛夷-こぶし-”。

加奈子さんの版画でも、やっぱり白い花びらが「鍵」とあって‥いつもと反転!!この差に気づいた方。加奈子版画のファンですね?

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モクレン科モクレン属でmagnoliaとも呼び、花が終わったあとに木にぶらさがる果実が個性的な形で まるで「握りこぶし」のような事から「こぶし」とよばれているのだとか。都会でも多々見かけるので是非見つけてもらいたい。

本日はウキウキとお散歩+ランチ。さらにスーパーマーケットへ自力で歩行。目の前に突如現れ見事なまでに満開だったコブシの花にウキウキ出歩いて本当に良かったと思いました。そういえば‥香りって??と思い 花壇をよじ登りチェック。 

なんて儚げな甘い香りだろう。

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コブシの花は別名「田打桜」。
この花の開花を待って田植えを始めたそうです。海外とは違って学校は職場(もちろん確定申告などなども!)日本は3月を区切りにする事が多い。きっとこのウサギの耳の様な真っ白な白い花を見る頃、みなさんの周りでも様々な変化が訪れていることでしょう。

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岩尾 真紀 (マリキータ東京フローリスト)

投稿者: 岩尾 真紀 (マリキータ東京フローリスト)

東京を拠点に活動する花屋/フラワーコーディネーター。主に企業のプロモーションや、広告、パーティー、レセプション装花や空間コーディネートを提案。1級フラワー装飾技能士、いけばな草月流師範、グリーンアドバイザー。美味しいもの、美しい物が大好きな人々があつまる"羽根木の森サロン"では定期的にお料理教室×花レッスンの五感で楽しむマリキータレッスンを開催。当サイトでの版絵は岩下加奈子(Mariquita)が担当。