春分 ~そのひとすじの気持ちに

shunbun-01

春分とは、太陽がちょうど黄径0度(春分点)に到達した瞬間のこと。太陽が真東から昇って真西に沈み、昼と夜がほぼ同じ長さになります。

いよいよ、本格的な春の到来、陽射しも日一日と強くなり、全国からさくらの開花の便りが届きはじめます。ヨーロッパなどでも、春分をもって春の始まりとしているそう。ちなみに、この「春分の日のあとの、最初の満月から数えて最初の日曜日」がイースター。年によって日付が異なり、今年は4月16日(日)ですね。

でも日本ではやっぱり春はさくら。あの儚くも美しい花を見ると、「ああ、今年も春が来たんだなあ」と誰もが実感することと思います。

綺麗な桜の花をみていると
そのひとすじの気持ちにうたれる

これは20世紀の初頭の詩人、八木重吉の『貧しき使徒』に収められた「桜」という詩。わずか2行の詩でありながら、日本人なら、誰でもその情景が浮かんでしまうのはなぜなんだろう、それはひょっとして日本人に流れるDNAのなせる技なのかもしれません。歌にも詩にもさくらを題材にしたものは、本当にたくさんあり、やはりさくらには心の原点としての役割があるように思います。

2016-04-03 15.42.22