ここ1週間ほどの寒さに、さすがに大寒だなあと実感しています。そう、大寒とは寒さがさらに厳しくなり、1年中で最も寒い時季のこと。
小寒から立春までの30日間を寒の内といい、大寒はそのまん中にあたります。寒さばかりが際立ちますが、その一方で、日が次第に長くなり、春へと向かう時期でもあります。
三寒四温という言葉がありますが、これは三日寒い日が続くと、その後には四日ほど、暖かい日があるという意味。大寒とはいえ、寒いばかりではないよ、寒暖を繰り返しながら、春へ春へと向かっていくよという、待ち望む春への、期待に満ちたまなざしを感じます。
どこかで春が 生まれてる
どこかで水が 流れ出す
どこかで雲雀(ひばり)が 鳴いている
どこかで芽の出る 音がする
この「どこかで春が」という1923年大正12年に発表されたもの。温暖化の影響で、冬もどこか冬らしくない今と違って、厳しい冬も峠を越え、あちこちで生まれ始める春の息吹が感じられるこの早春の歌は、人々の喜びも感じられます。