和菓子が好きで、毎年この時期にはついつい和菓子屋さんの前で足を止めます。とめる度に買うのかと言えばそうでもなく、3回に2回はただ「目の保養」の為に立ち止まるのです。
3月から4月は街中の花屋さんに春の花々が沢山沢山並びます。
入学式に卒業式、開店も移転もあらゆる事でお祝い続き。
きっと和菓子屋さんの前の私のような方々が‥お花屋さんにも沢山訪れている事でしょう。
需要があるから仕入れもできる。
花好きの私たち花屋さんにとって何より幸せな季節です。
花が溢れる。だから今が一番。
桜を使ったアレンジメントはまだ蕾。
日増しにふわりと幻想的に。
さてさて“店舗deお花見”以外にも、私が好きな花見スポットはここ。
何と言っても新宿御苑。
子どもの頃から大好きなこの場所。
秋はドングリ拾い、夏は大温室のバナナの葉の木陰で「涼」を取り、冬はちょっと飛ばして‥また春の花見に訪れます。
ソメイヨシノが咲き乱れ、多くの人が花見を楽しむ時期からやや遅れて2週間。この頃から園内の八重桜が一斉に咲き始めるのです。
濃いピンク色の花びらはポワワーンとしていてまるで和紙でつくった作りものみたいです。
今年はどんなお花見弁当を買って行こうかな♪
去年は高島屋デパ地下でお寿司と桜餅を買いました。
ちなみに私、桜餅は道明寺ではなく薄皮の「桜餅」派です。
さて、版画担当の加奈子さん。
今回、手帳は桜満開!どうやら和菓子ファンがここにもいたようです。
(版画と文章:岩下加奈子)
春分の版絵は満開の桜。
手帳いっぱいに広がって、テンションが上がります。
春のお茶会は桜尽くし。
つぼみの小枝を箸置きにアレンジ。茶器も桜色に、茶托は山桜の樹皮で作られた樺細工(桜皮細工)を使ってみました。桜饅頭の下には、懐紙に桜版画をあしらって華やかに。こんな使い方もこの季節ならではで、目も舌も桜を存分に楽しめますね。