関東のようなとろける蒲焼きのほかに、うなぎには地域に根づいたおいしい食べ方がいろいろあります。以下の各地のうなぎ料理のうち、誤りを選びなさい。
①きらすまめし
②せいろ蒸し
③ひつまぶし
④まむし
第7回日本さかな検定 1(上)級出題
【解答】①きらすまめし
【解説】夏のごちそうといえば、鰻の蒲焼。高タンパクで消化がよく、ビタミンA,Eなどの栄養も豊富。そのため万葉の時代から薬食いとして知られてきた。土用の丑(うし)の日に鰻を食べる風習は蘭学者・平賀源内によって広められたが、こと天然ものに関しては寒さに備えて脂がのる秋から冬が旬という。
蒲焼なら歯ごたえと香ばしさの関西風か、ふっくらとろける関東風。いまや全国区となった愛知名物「ひつまぶし」もいいが、タレをつけて炭火で焼き、わさび醤油でいただく白焼きも捨てがたい・・と、こと鰻となると喧(かまびす)しくなるのが、われら日本人。
②の「せいろ蒸し」は福岡県・柳川市の名物で、素焼きにしたうなぎを各店秘伝のタレに漬けて焼き上げ、せいろのご飯にのせて錦糸卵を盛って、さらに蒸すもの。
③「ひつまぶし」はおひつに入ったご飯とうなぎの蒲焼きを初めはうな丼として、次には薬味でアクセントをつけて、最後はお茶漬けでさっぱりと食べる三度楽しめる愛知の郷土料理。
関西では一般に、関東のように蒸さないで白焼きまで焼き上げる「地焼(じやき)」で仕上げたうな丼が多く食されるが、蒲焼きが冷めないようにご飯の間(ま)に挟んで蒸し(むし)を入れたうな丼を好む人も。このことから関西ではうな丼を通称④「まむし」と呼ぶ。
①「きらすまめし」は大分県臼(うす)杵(き)市の郷土料理でしょう油に漬けたアジやサバ、ブリの切身におからを和えたもの。
今年の土用の丑の日は、今月30日(土)ですぞ。