雨水 ~水で目覚める春

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立春から数えて15日目ごろ。今年は2月19日が雨水(うすい)に当たります。

雨水とは厳しい冬の間降っていた雪が雨に変わり、氷が溶けて水になる、という意味。72候は、第4候:土 潤い起る、第5候:霞 始めてたなびく、第6草木 めばえいずる。早春のあたたかな雨が降りそそぐことで、大地がうるおい草木が目覚めるころですね。

東風や春一番など「風」で春を感じるのが立春だとすれば、雨水は「水」で春を感じる季節。都会の乾燥した空気も少しづつ水分を含むようになり、山では霞(かすみ)がたなびくころ。霞とは、空気中に浮かぶ細かい水滴やちりのために遠くがぼんやりとし、はっきり見えないこと。同じ現象でも歳時記では、春は「霞」、秋は「霧(きり)」となります。また昼は「霞」、夜は「朧(おぼろ)」と言います。

まだ、寒さと暖かさを繰り返す時期が続きますが、このシーズンは空気中の「水」で春を感じてみてはいかがでしょうか。